ここ最近、学校を訪ねる機会が多かった。

 

「来て来て先輩」と言う熊本市の企画。

 

私を選んでいただき、恐縮です。

 

で、手を挙げていただいた小中学校の中から、エリアの偏りがないように選んでいただいて、合計10校ぐらいだろうか、

 

トーク&ライブをやらせていただいた。

 

なので、いきおい約10名の校長先生方とお会いしたわけですが、

 

大柄、ポマードオールバック、「峰」、何となく近寄り難いオーラ、、、

 

と言う自分の学生時代の校長先生像とはだいぶ違った、いい意味でフレンドリーなプレジデントと話をするという、好い機会を得ることができた。

 

十人十色。学校を率いているという使命感に対しては共通する真摯さがが伝わってきたが、その表現の仕方がそれぞれ個性的で、面白かった。

 

また、これで、私が話す内容が、最初のうち、「皆さんの目の前の、ピアノあるでしょ?これがね、すーっと天井まで上昇してね、そこの窓から出て行ってさ、それで反対の窓から入って来て元の場所に戻るっていうことがね、、、あったわけなんですよ」

 

などと、展開してゆくものだから、何を話し始めるんだこの輩は、と、ハラハラなされたことと思う。

 

私が「手紙」の言葉に出会った経緯にからめて、目指す夢の形が自分なりに変わっていったということを話す時に、避けては通れない話題なので、すいません、と前置きして話すことにしているのだが、生徒は興味津々目を向けてくれる反面、ご心配を御かけしたことだったろうと思います。

 

話すこちらとしては、大真面目で、ふざけているつもりは毛頭ない。その想いは伝わってくれたかなと思う。自分が命に対する考え方を180度変えたことで、角さんに出会い、角さんを通して「手紙」に出会い、手紙のおかげで、こうして皆さんとお会いして話をさせていただいているのであれば、その有機的な連鎖に不思議な導きみたいなものを感じるのは当たり前と言えば当たり前なのです。

 

「腹を割って話した」結果、各校長先生方も、胸襟を開いて下さってありがたかった。

 

「終りから考える」と言う言葉を下さった校長先生がいらっしゃった。自分のこの人生の終りと言う視点から自分を見つめてみる。まだまだ時間はある、何でもできる、というのではなくて、自分の終りを知った時、敢えて最期に何をやるか、という状況に追い込んで考えてみると、ほとんど全ての人が「人のためにどれだけ役立てるか」ということを考えるという。

 

魂の本音が、表面にでてくるのだ。

 

シルバーバーチという霊が、モーリスバーバネルを通じて60年間手を替え品を替え言い続けた「service」他者への奉仕。僕のトンデモ話がこの帰結へ向かった時、ようやく先生方は安堵されたことと思う。通り道の違いはあれど、目指す所は同じなのだと。

 

話は変わって、数日前、仙台へ行って来た。

 

パーキンソン病の市民フォーラムで。

 

そこで、貴重な出会いがあった。

 

楽屋に訪ねて来られた、見たところ私より年上の女性。私と同病で、同じ熊本出身ということだった。

 

名刺をいただくと、「医師」と書いてある。

 

「一時期は、身体がどんどん動かなくなって困りましたが、リハビリを懸命にやって、持ち直しました。」と、にこやかにはなされる。

 

その笑顔には、日々進行する症状に立ち向かう勇敢な力強さが宿っていた。

 

「病気の症状で小声で早口になってしまうのが困ります。特にイントネーションが熊本弁なので。患者さんに伝わりにくくて」とおっしゃった。

 

「こちらは長いのですか?」と訊いたところ、

 

「私がこちらへ来たのは、発病してからです。」と、返事が返って来た。

 

私はてっきり、こっちへ嫁いでこられたかなんかで、長年住んでいるうちに発病されたのだとばかり思っていた。

 

「私にとっては、最期のご奉公だと考えてこっちへ来ました。」

 

転倒防止のストックを持ちながらその方はおっしゃった。

 

この病気になって、見知らぬ土地へ医師として行こうと決断された。そんな人がいるんだ。正直驚いた。

 

この病気になってもこんな形で新しい道を切り開こうとする意志がまだ発揮できる余地があるんだ、現にこの方がやっておられる。

 

「終りから考える」が、人に与えるエネルギーを、実際に目の当たりにさせてもらった気がした。

 

最期に何かと考えた時に、人の心に浮かぶこと「人のためにどれだけ役立てるか」

 

これって、実は回り回って自分のためになる。

 

というパラドックスは、心のずっと奥の方にある情熱の薔薇は知っている。

 

目の前の女性の中にはその薔薇が一輪、深紅の輝きを放っていた。

 

その眩しさが、僕の中にある種に、芽吹きの刻を知らせるベルを鳴らした。

 

そんなきもちわかるでしょ。

 

今日の一曲

情熱の薔薇 ブルーハーツ